はまはらのフィギュアスケート感想記

フィギュアスケート観戦が趣味です。大好きな選手のこと、観戦の感想などを書いていきます。特に好きなスケーター☆宮原知子さん/町田樹さん/ネイサン・チェン選手/鈴木明子さん/エリザベータ・トゥクタミシェワ選手…他多数

イェーイ君を好きでよかった(宮原知子編)

こんにちは。
はまはらと申します。
フィギュアスケートが好きです。

こんなタイトルですが、大好きなスケーターへの気持ちをちゃんと文章に残しておきたいなと思ったので、思い切ってブログにしてみました。

第一弾は宮原知子選手!(最高)

知子ちゃんを初めてしっかり認識したのは、たぶんシニアデビューの2013年だったと思います。(スケートをそれなりにちゃんと見始めたのが2012年からなので、それまではジュニアの子とかをよくわかっていませんでした)
NHK杯を見ていたら、一際小柄な女の子が登場してきて「あ、この選手聞いたことあるかも」と思ったのが最初じゃないかな。
そのときのショートプログラムが『戦場のメリークリスマス』。
https://youtu.be/BYaHVbsV7ig
一目見て虜になりました。
静かなステップシークエンスから始まり、回転の速いジャンプを次々と跳び、曲調に合った逆回転のスピン、スパイラルで締める。
隙のない美しい演技、和風の薄紫の衣装もよく似合ってるし、プログラムがそもそも素晴らしい。
上品で静謐な雰囲気が彼女にピッタリ!
これが去年までジュニアだった選手の演技??
全然納得できなかったので過去の演技を見てみると、ジュニアのときから凄かったので倍驚きました。
特に感動したのが『ロミオとジュリエット』。
https://youtu.be/3dESrfMcY9E
緻密で細部まで全く気を抜いたところのない演技。
指先まで美しく、ピアノの音を丁寧に拾っていました。上半身の動きが豊かで、細かいステップを踏みながらもブレないバランス感覚がすごいです!

この頃の知子ちゃんの評価は、一般的に「技術的に優れた選手」と言われていました。
3Lz-3Tのコンビネーションジャンプを跳ぶ選手が当時の日本女子は少なく、どうしてもそちらに注目されがちだったんですよね。
もちろん、それはそれで正しいと思います。
でも私は知子ちゃんの表現にすごく胸を打たれました。
表情で訴えかけるタイプではないけれど、こんなにも繊細な曲想を体で魅せられるなんて、知子ちゃんは表現者だ!と強く感じたんですよね。
だから、無表情で表現はまだまだと言われてるのを見たときには心の中で「あ"あ"ん?(#^ω^)」と思っていました。(この頃からモンペですね)

次の年のフリープログラムは、初めてザ・アイスの放送を見た瞬間に、「これは名作になる!(名推理)」と感じた『ミス・サイゴン』。
https://youtu.be/uC9g3DW0sj8
凛とした顔、音ハメレベル4、中盤のボーカルパートを含めた緩急の表現、長いスパイラル(号泣)……。
世界でも知子ちゃんの名前がよく知られるシーズンになったんじゃないかなと思います。
中華風の真っ赤な衣装もとてもお似合いでした。お団子のリボンも可愛い!
スケカナでのスタンディング・オベーションはすごく嬉しかった。
全日本選手権で初優勝を果たし、世界選手権で銀メダルを獲得した飛躍のプログラムでもあります。
私はどうしてもこのプログラムが生で見たくて、国別の女子フリーのチケットを取って代々木に行きました。
国別の演技も素晴らしくて、最後のスピンで会場中が地鳴りのような拍手をしていたのを覚えています。
感動で震えながら立ち上がって、心底来てよかったと思いました。

次の年くらいからかなあ、知子ちゃんの表現に注目が集まり始めたのは。
ショートの『ファイヤーダンス』、フリーの『ため息』どちらも名プログラムだったと思います。

https://youtu.be/21ISI5gpLFM
ファイヤーダンスは、これまでの知子ちゃんのイメージと違って挑発するかのような不敵な笑みとステップがかっこよかった!研ぎ澄まされた表現が美しい。
演じるごとにどんどん成長していったプログラムです。
知子ちゃん、赤の衣装が本当によく似合うなあ。

https://youtu.be/EXLUFQy65f4
ため息は、知子ちゃんの身体の美しさ、品の良さ、細やかな所作など、魅力がふんだんに詰め込まれた素晴らしい作品だと思います。
衣装もめちゃくちゃ可愛いんですよね。短いスカートなんだけど上品で、なんか花の妖精みたいな可憐な雰囲気で……。(ポエム)
初恋をテーマに掲げられたこのプログラムは、恋する少女の初々しい表情に目を奪われます。
3連続コンビネーションジャンプのラストタノもここからじゃないかな。花開くような柔らかなタノジャンプが、曲によく合っていました。
四大陸選手権ではブラッシュアップされた振り付けもあり、中盤のスピンのあと、パッと表情を変えて駆け出す姿に胸をギュッと掴まれました。(ここ大好き)
このとき、知子ちゃんは初めて四大陸選手権で金メダルを獲得することになります。
ミス・パーフェクトのニックネームもここからかな?

ファン心理(というか私の心理)とは厄介なもので、普段は自分がわかっていればいい、と思いつつも、やっぱり好きな選手のことはテレビや世間にも認めてもらいたいなーという気持ちがあるんですよね。
だから知子ちゃんが全日本連覇してもエース候補と言われ続けたり、四大陸で金メダル取るまでシルバーコレクターと言われ続けたりしてる状況もしばらくは内心「うぐぐ」という感じでした。

でも知子ちゃんの演技は年々美しさを増していって、だんだんそんなことを忘れさせてくれたんですよね。
次のシーズンはフリーの『惑星~スターウォーズ』が特に印象的でした。
https://youtu.be/XmTrr-sGBaY
強い女性をイメージして演じられたこのプログラム、なかなか難しそうというのが当初の感想でしたが、鋭い3Loから始まり、迫るような音楽に乗せて刻まれるステップや、コレオの長く美しいスパイラルがハマっていて、いつしか自分にとってのスルメプロになっていました。
頻繁に変わる曲調も見事に表現されていたと思います。
レイア姫をイメージしたという衣装やヘアアクセも素敵でしたね。
この年、知子ちゃんは2年連続GPF準優勝と、全日本3連覇を果たします。
それまでは知子ちゃんの体の状態についてまったく知らなかったので、全日本が終わったあとの疲労骨折の情報には本当に驚き、ショックを受けました。

次はオリンピックシーズン……3年間、国内で間違いなくトップ選手であり続けた知子ちゃんがオリンピックに出られないなんてことがあるのか……今考えれば気が早い話ではありますが、当時はそんな想像をしてしまうくらいオフの間は怖くてたまりませんでした。
それから夏のアイスショーで別の場所を痛めたり、その後も体調不良などの情報が入り、不安は加速していきます。
GPSの初戦はNHK杯
心臓が潰れそうになるくらいの緊張で吐きそうになりながら試合を見たのは久しぶりだったなあ。
5位という結果でしたが、久しぶりに滑っている姿が見られて嬉しかったです。
表現面も氷上に立てない間、本当に努力を積んだのだとよくわかり、心から尊敬しました。
ただ、やはり完全復活ではなかったので不安は拭えませんでした。

次戦のアメリカ大会。
祈るような気持ちで見守り、朝っぱらから目を晴らして会社へ行ったのを覚えています。
あんな演技、泣くよねそりゃ。
優勝はシーズンが始まる前には予想できなかった、嬉しい結果でしたね。
滑り終えたあと、現地のファンの方々からたくさんのプレゼントをもらってる姿を見て、「ああ、知子ちゃんが帰ってきたんだなあ」とあらためて実感しました。

そして運命の全日本。
オリンピック出場へ、たった2枠をかけた本気の勝負。
見たくてたまらなかったので、ギリギリまで粘りましたがフリーのチケットは手に入らず、ショートだけ現地で見ました。
でも、現地での記憶はあまり残っていないんです。
もう本当に緊張がヤバくて!
祈りながら見ていたらあっという間に終わってしまいました。
フリーは、テレビにかじりついて見ていましたが、嗚咽が出るほど涙した演技は、あれが初めてだったと思います。
みっともないほど号泣して、現地にいたら大変なことになってたんじゃないかな。
途中からずーっと泣いてました(笑)
ここまで戻してくるために、知子ちゃんがどれほど頑張ったのだろうと思うと涙が止まらなかったんです。
スパイラルのときの込み上げるような表情、演技を終えてガッツポーズを見せた後でそっと拭った涙……言葉にできないくらいの感動があって、「知子ちゃんを好きで良かった」と心底思いました。

平昌五輪は、団体戦個人戦の出場で大変だったと思うけれど、どの演技も知子ちゃんの精神力の強さ、素晴らしさをひしひしと感じるものだったと思います。
ショートの『SAYURI』は可愛らしい雰囲気の桜色の衣装ですが、女性の芯の強さを感じるプログラム。
https://youtu.be/hPX282hHwRk
芸者風の濃いめのメイクが、知子ちゃんの大きな目をさらに印象的なものにしています。
ふとした首の角度、体の動きが曲にバシッとハマっていてかっこいい!

フリーの『蝶々夫人』は切なさ、悲しみ、楽しさ、喜び、強さ、寂しさ……いろいろな感情が次々と押し寄せてくるプログラム。
https://youtu.be/kl548w-4gvA
蝶々夫人の一途で健気な姿と知子ちゃんの真摯な演技がリンクして、強く訴えかけてきます。
想いが溢れて零れそうになるけれど、最後の優しいピアノの音色と差し出された両の手がそれを受け止めてくれるような……。
でもきっと、本当は蝶々夫人が愛情を両手に乗せて、そっと差し出しているような気もして……。(ポエム)

平昌五輪は、知子ちゃんにとって悔いのない演技ができて、ガッツポーズが出るくらい会心の出来で、パーソナルベストも更新できて、ファンとして本当に幸せでした。
メダルまであと一歩だったのは確かですが、それ以上に、応援している選手が笑顔で演技を終えられたことが嬉しくてたまりませんでした。
そのあとの世界選手権は、満足のいく演技ではなかったけれど、銅メダルを取ることができたのは、ずーっと頑張ってきた知子ちゃんへのご褒美のような気がしています。

次の年シーズンは、チャレンジがテーマ。
ショートプログラムの『小雀に捧げる歌』は名作でしたね!
https://youtu.be/lIdA_aldgvg
ブルーグレーの衣装は大人っぽく上品で、純白の衣装はスター感増し増しで、両方素敵です。
最初のポーズからグッと世界に引き込んでいく演技。スピンのときの手の表現や、細かい音を捉えた全身の動きなど、注目したいところはたくさんありますが、トータルで素晴らしい作品だと思います。
音楽はもちろん素敵なんですが、感覚としては古いモノクロの無声映画を見ているような……。
もの凄い表現者になったんだなあ、と実感させられるプログラムでした。

フリーは『ブエノスアイレスの冬~四季』。
https://youtu.be/kU8rUFc9_dg
衣装がかなり頻繁に変わっていましたが、個人的にはスケアメのときのアシンメトリースカート、裏地赤が好きでした。
最初から最後まで緊張感でピンと張り詰めたようなプログラム。
もの凄いスピードで滑り、次々とジャンプを決めていくなかでも、指先まで神経を張り巡らされているのがよくわかります。
コレオのスパイラルのところで終わりの雰囲気を出しておきながら、またヴァイオリンの激しいテンポに切り替わり3連ジャンプ!速いスピンを終えて、不協和音のなかフィニッシュ!
物凄く難しいプログラムだけどめちゃめちゃかっこいいんですよね!よく見るとジャンプの前後も複雑な振り付けが入っていて、密度の濃い内容になっています。

こうしてあらためて見てみると、知子ちゃんは毎年全然違うプログラム、コンセプトに挑戦していて、その度に演技の幅を広げているなあと感じます。
いつも満足のいく演技ができているわけではないですし、ジャンプの改革を始めてからはミスもあります。
それでもまっすぐに自分の目指す演技を求めて前に進んでいこうとする姿に、いつも胸を打たれています。
そして、演技を見るたびに「本当に知子ちゃんを好きで良かった」と実感します。
それは、知子ちゃんがひたむきに努力を積み重ねて、一生懸命にフィギュアスケートに取り組んでいることがわかるから。
知子ちゃんの演技に数え切れないほどたくさんの感動をもらっているから。

長々と書いてしまいましたが、知子ちゃんの好きなとこ、素敵だと思うところはまだまだたくさんあります。(最高にかっこいい腹筋とか、最高すぎる背中とか……)
でも、書ききれないのでこれくらいにしておきます!

さて、2019-2020のシーズンはエジプシャンと鐘シンドラー
早くも新しい世界を提示している知子ちゃんが、これから先、どんな演技を見せてくれるのか本当に楽しみです。
特に鐘シンドラーはもう名作だと確信していますからね!
ジャパンオープンの客席で感じたビリビリと伝わってくる感情の渦が、さらに大きなものになっていくんだろうなと思います。

きっとこのシーズンが終わる頃にはもっと知子ちゃんのことが大好きになっているんだろうなあ。