はまはらのフィギュアスケート感想記

フィギュアスケート観戦が趣味です。大好きな選手のこと、観戦の感想などを書いていきます。特に好きなスケーター☆宮原知子さん/町田樹さん/ネイサン・チェン選手/鈴木明子さん/エリザベータ・トゥクタミシェワ選手…他多数

Dear クリス:

こんにちは。はまはらです。

悲しい知らせがありました。
あまりに突然のことで受け入れられないというか、嘘なわけないんだけど嘘であってほしい、信じられないという気持ちでいっぱいでした。
ニュースになって、いろんな人から偲ぶ声があって、「故人」とか「訃報」とかいう言葉を見て、だんだんと「ああ、本当のことなんだな」と実感しています。

私がフィギュアスケートを初めて見たときからずっと、日本のアイスダンス界にはクリスの姿がありました。
怪我を抱え続けていて、手術も繰り返していて、決して順風満帆な競技生活ではなかったかもしれないけど、派手な結果は残していなかったかもしれないけど、キャシーとのカップルを見るとあたたかな気持ちになりました。優しくて上品なムードが2人を包み込んでいたように思います。
そして、哉中ちゃんと組んだときは華やかな雰囲気で、新しい魅力を発揮してくれました。クリスの姿からは頼もしさも感じられましたね。

私は今になって後悔していることがあります。
キャシーとともにリード姉弟として演技をしていたとき、もっと真剣に彼らのプログラムを見ていれば良かった。
もっと日本のアイスダンスを応援していれば良かった。
こんなかたちで彼らの作ってきたプログラムを振り返ってその良さに気づくのは……なんというか、少し不本意です。

先ほど書いたことと重複するけれど、自分にとってクリス・リードという人は常に日本のアイスダンス界にいてくれる人。
日本はカップルやペアの育成に苦労しているけれど、そんな中でずっと先頭にいてくれているという安心感がありました。
特にソチや平昌では、クリスたちがいたからこそ日本は団体戦に参加することができましたよね。
昨年末に引退を決めて、年明けからは日本でアイスダンスを普及させるためにキャシーとともに活動していくという話もありました。
関空に新しいリンクができて、そこはアイスダンスやペアをやる選手たちのホームリンクのような場所になっていくのかな、その先駆けがクリスとキャシーの活動なのかな……なんて思って、2人のブログを見てワクワクしていました。

当たり前のようにそこにいてくれることは当たり前じゃないんだなと、あらためて感じます。
死や別れというものは往々にして突然訪れるものなんだと。
クリスの無念を思うとやりきれない気持ちになります。
キャシーをはじめとする家族や友人、関係者の方々の気持ちを思うと辛いです。
ただただ悲しくて、当たり前にいてくれると思っていた人がいなくなったことが寂しい。

これから先は、クリスが作り上げてきたものを思い出を辿るように見ていくことになると思います。
残してくれたものはたくさんあるから、遅くなってしまったけど見つめていきたいな。
でも、今はただクリスが安らかに眠ることができるように、そして家族やクリスの周りの人々が少しでも心穏やかに、静かに日々を過ごせるよう祈りたいです。

クリス、ありがとう。