はまはらのフィギュアスケート感想記

フィギュアスケート観戦が趣味です。大好きな選手のこと、観戦の感想などを書いていきます。特に好きなスケーター☆宮原知子さん/町田樹さん/ネイサン・チェン選手/鈴木明子さん/エリザベータ・トゥクタミシェワ選手…他多数

雨ニモマケズ(全日本の感想)

こんにちは。はまはらです。

全日本が終わりましたね。
念願の21日のチケットは…………結局当たらず私はプレミアムシート(お茶の間アリーナ)で観戦しました。
自分が見た全日本の素直な感想を、印象に残った選手と、知子ちゃんを中心に書いていきたいと思います。
ちなみに数日前に書いた今回の全日本の展望についての記事はこちら。
hamahara3.hatenablog.com

さて、悲喜こもごも……とひと言で伝えるのは簡単ですが、そんな言葉だけで終わらせてしまうにはあまりに多くのドラマがありました。
誰? オリンピックシーズンじゃないから胃が痛くないとか言ってたのは!?(私です)
胃どころか心臓が痛かったんですけど……。

まずは男子シングルについて……。
やっぱり、表彰台争いは多くの選手から意地を感じましたね。
友野くんはミスはあったものの、加点のつくジャンプに気持ちの入った演技。見事でした。
突然世界選手権で5位になったことで、プレッシャーを感じていたと明かしていましたね。よく戦っていたと思います。
刑事くんも本当によく頑張っていました。ショートの演技が悔しかった分、フリーで底力を見せましたね。
ショートもフリーもやっぱりステップが最高で、あらためて刑事くんの滑りが好きだなあと思いました。
この全日本でできなかったことがあると言っていましたから、世界選手権で刑事くんのすべてを見せてほしいと願っています。
駿くんは強心臓でしたね。最初の4Lzでの転倒にもめげずに、次々とジャンプを決めていく姿は、ジュニアながら頼もしさすら感じられました。
表現の部分もシーズン序盤に比べてかなり進化しているのがわかります。努力家ですよね。
その中で、やっぱり強かったですね鍵山くん!
TESだけなら全体トップの素晴らしい演技。すごいのはそこに感情表現・音楽表現が乗っているところ。
曲調の変化を、全身を使って表していました!ここまでトータルで完成度の高い選手は珍しいと思います。本当にすごかったー。
表彰台だとわかったときの、お父さんのリアクションがめちゃめちゃ面白かったですね。
こんな可愛らしい孝行息子……お父さん嬉しくてたまらないだろうなあ。
そしてなんと言っても今回は昌磨くん、四連覇には心からおめでとうと言いたいです。でも、それ以上に笑顔での演技に嬉しくなりました。
完璧な演技ではなかったけれど、楽しんで滑っているのがよくわかったし、笑っていられて本当に良かった。
ちょっとグッときちゃったなあ。なんかGPSの初戦のときのこととか思い出して、こんなに楽しそうに滑る昌磨くんが見られるなんて……。
あと、何度も言ってる気がするけど昌磨くんの今シーズンのプログラム、両方ともめっちゃ好き。
ショートは昨シーズンのエキシのときからずっとお気に入りだったし、フリーはジャパンオープンで直接見たときから好きだったなあ。
全日本でのグレスピは、何回も見るくらいの思い出の演技になりそうな気がします。
フリープログラムの良さも、今回の演技であらためて強く感じました。本当に素敵でしたよ。

次に、女子シングル。
大変な試合でした……。本当に。
でも、厳しい採点やレベル判定は皆に平等なので、その中で勝てた選手が強いんだと思います。
きついコンディションの中、自分にできることをやり、冷静に判断して滑りきった梨花ちゃん。
素晴らしい初優勝でした!最終滑走であの演技ができる梨花ちゃんには、もう尊敬の気持ちでいっぱい。
世界選手権までに足が良くなってルッツが跳べるようになるといいな。
新葉ちゃんの2位もうれしかったなあ。気持ちの強さを感じました。
最初から全日本に照準を合わせてきて、見事にやり遂げてみせましたね。戦略もすごいし、実行力にも感服です。
でも新葉ちゃんには、もっともっと踊ってほしい!世界選手権はさらに期待しています。
今回、私の中で一番印象に残ったのは、真凜ちゃんの演技でした。
スケーティングが本当に綺麗で、ショートのときスタンドから見ていて思わずため息が出てしまうくらい。すごく良い成長をしてるんだなって感動しました。
笑顔も良かったですよね。楽しんで滑っているのがわかって、見ている方も幸せでした。
ショートも合っているし、フリーのラ・ラ・ランドも良いですよね。
真凜ちゃんという選手を、すごく素敵に魅せるプログラムが揃っていたと思います。
今シーズン、この名プロのおかげで真凜ちゃんのことがさらに好きになりました!
フリーの後、ネットの記事を読んだら、妹の紗来ちゃんのことを想って滑ったというようなことが書かれていました。
真凜ちゃんの優しい気持ち、スケートの楽しさが伝わってくる良い演技だったと思います。良いお姉ちゃんだなあ。

そして、知子ちゃん。
ショートは良かったと思います。細かいミスはあったけれど、難しいプログラムをまとめ上げていました。
直接見られてうれしかったけど、すごく緊張しましたよ。音がずっと鳴っているわけじゃないので、静かなときのドキドキ感がヤバいんですね。生観戦して初めてわかりました。
最後のスピン2つのとき、会場がめちゃめちゃ盛り上がっていて楽しかったなあ。あの曲で会場をひとつにできる知子ちゃんがとにかくすごいと思います。
フリーを見たときは、今は試練のときなんだなあと。
知子ちゃんが自分に課した試練と、ずっと課され続けている試練。
悔しいですし、素直にショックでした。だけど、当たり前だけど知子ちゃんはファンの何倍もつらい。
キスクラでもインタビューのときでも涙を見せずに、懸命に前を向いていました。でも裏では泣いていたんですよね。
新しい環境で、自律のテーマを掲げて、練習も積んできて、調子も決して悪くない。
それなのに本番でうまくいかない。練習でもしないようなミスがあった。悔しくないわけがない、つらくないわけがない。
知子ちゃんの心情を思うと、やりきれない気持ちになります。
たった数分で結果が出てしまう残酷な競技だと、今回あらためて感じることになりました。
でもそこにすべてを込めるからこそ、フィギュアスケートは感動的だし、面白いんだとも思います。
確かに、点数だけ見れば良くないし、ジャンプのミスはたくさんあったけれど、私は知子ちゃんの演技は今回も美しかったと感じました。
写真で見るとより鮮明にわかるんです。思いを込めて必死で表現しているのが。指先まで神経を張り巡らせた繊細で美しい演技は、まったく損なわれていなかったと思いました。
苦しい中でも立ち上がり、希望の光を見つける……シンドラーのリストの演技から、そんな知子ちゃんの姿を確かに感じました。
だから立ち上がって、這い上がってほしい。また最高の演技を見せてほしい。きっと知子ちゃんならそれができると信じています。
知子ちゃんにも同じように、どうか自分を信じてほしい。
世界選手権に選ばれたとき、「選考してもらってラッキーだと思っているので、自分のできる全ての力を振りしぼって頑張ります」と話したそうです。
ラッキーなんかじゃない。知子ちゃんの頑張りがつないだ結果ですよね。
そしてその頑張りは今まで何度もこうして実を結んできた。この先も絶対に実を結ぶはず。
知子ちゃんが全力で挑む世界選手権、精一杯応援したいと思います。

どんな素晴らしい選手にも、苦しい時間はあります。
でもそれを乗り越える姿も、たくさん見てきました。
After the Rain
雨の後には虹がかかる。
私の大好きなフィギュアスケーターが、座右の銘にしている言葉です。
どんなにつらく苦しいことがあっても、諦めなければ報われるときがくる。
今回昌磨くんがそれを証明してくれたように、いつか知子ちゃんも……そう信じています。
だからどうか、今はひどい雨にも負けないように、がんばって!